慢性疾患のスペシャリストとは?

慢性疾患とは長期間にわたるケアが必要な病気のことです。
こうした疾患では病態の変化により病状が急速に悪化することも珍しくありません。それだけに日常のケア全般が非常に重要な役割を持っており、看護師は患者とその家族に対して適切なアドバイスとサポートを継続して提供する必要があります。
こうした高度なミッションに対応するための資格が「慢性疾患看護専門看護師」です。

この資格は「専門看護師」にカテゴライズされるため、資格取得には実務経験が5年、認定看護師教育機関で615時間以上学ぶ必要があります。「認定看護師」の資格取得よりもさらにハードルは高くなっていますが、それだけに資格取得後は慢性疾患のスペシャリストとして幅広く活躍することができます。

慢性疾患看護専門看護師の具体的な業務は、慢性疾患を抱える患者のケアや退院後のセルフケアプランの作成などです。主な役割として、患者のQOL向上に努めて治療と向き合いやすくすること、医師や患者、患者家族、看護師との円滑なコミュニケーションを取りつつ、あらゆる調整を行っていくことが挙げられます。

慢性疾患看護専門看護師のやりがいは、患者と患者家族の生活全般を支援できるところにあります。慢性疾患の治療は日常でのケアがメインとなりますが、日常に関する問題について患者や家族が相談できるところはこれまでなかなかありませんでした。こうした相談ごとに寄り添い、より高度な治療が受けられるようサポートできることが慢性疾患看護専門看護師の大きなやりがいとなります。

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